Saltの思うこと

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一区切りついて【上田麗奈1stLIVE感想記事その2】

前回の感想記事は思いのほかポエムになってしまいました……。

初めはそんなつもりでは無かったのですが、興奮冷めやらぬまま書くと、どうしてもああなってしまいます。

そんなわけで、終演から時間の経った今、改めて率直な感想を書いていきたいなと。

まず自分が見た座席ですが、1F席の中央端あたりでした。連番者の方は「良い席が取れなくて申し訳ない」と言っていましたが、そもそも当たってすらいなかった自分からすると、現地にいるだけで奇跡です。

それに、自分は映画を見る時は手前よりもスクリーン全体を一目で見渡せるような座席を取りたがるので、今回もステージを見渡せる位置で良かったと思います。さすがに距離自体は遠く、なんとか肉眼で表情を読み取れるかな? といった具合でした。といっても基本は歌が中心ですのでそこはさして問題に思わず。

楽曲の最中も振り付けというより演劇やミュージカルのような素振りだったのが特徴的でしたね。本人が学生時代、演劇に打ち込んでいたのも影響していると思うんですが、一般的なアーティストのライブとは一線を画す演出だったのではないでしょうか。ライブと言うよりコンサートですね。

演出と言えば、自分が見るライブは(まぁほとんどアイマスとかなのですが)ステージに設置されたモニター映像も見どころであることが多く、今回はそれが一切無いというのが新鮮でした。結果的に遠い座席の人は見辛いのかな? と思ったりもしましたが、やはり全体を見渡せる方がこの場においては良いと思います。

モニターが無いぶん、照明演出が張り切っていましたね。「旋律の糸」「毒の手」辺りは特に顕著だと思います。本人の衣装や背景の木は下地が白なので、照明によって様々な色が付くんですね。それによって曲中の感情だとか、あるいは季節の移り変わりだとかを表現していたのは発想がすごいと思います。

そう、背景の木は途中枯れたり、再び色づいたりしていたんです。それもこれもセットリストに大きく寄っていると思うんですが、ここで振り返ってみると、全体の傾向としては結構分かりやすいんですよね。作劇で言う「三幕構成」とか「感情曲線」とかを検索して頂ければすぐに分かると思いますが、ざっくり言って「上げて→下げて→上げる」セトリだったと思います。

ライブが延期になり、セトリや演出も改めて考え直すことになったはず。当初からこういった計画だったのかは分かりませんが、ともかく、待たせたぶん満足度の高い内容でした。

ちなみに配信で視聴された方は時々疑問に感じると思われるのですが、曲間での観客の拍手は音が拾われていないとかではなく、本当にほとんど入っていないです。息つく暇もなく次の曲が始まるので本当に探り探りでした。

「sleepland」から「ワタシ*ドリ」までのぶっ続けセトリ、曲が終わって本人がMCに入ろうと一言発してからようやく拍手が生まれたぐらいです。事前にそういったアナウンス等も無かったので、あれは本当に天然で生まれたものです。

それにしても実に15曲を連続で披露する体力は凄まじいですね。前述の通り振り付け自体は激しくないですが、一方で本人も演出も、ひとつ間違えれば台無しになってもおかしくないということで結構な緊張感はあったと思います。ちなみに中央のマイクスタンドに隠れるように給水ボトルが置いてあったのですが、それに手を出したのはたぶん片手で数えられる程度です。自分は高坂海美役としてそのタフネスは知っていたものの、実際に目の当たりにすると驚異です。曲中のミスもちょっと歌詞が走ったぐらいで、歌が飛んだとかそういうのは無かったですからね。「いつか、また。」とか「aquarium」とかとにかく体力使うだろうに。

 

そういえば、アーティスト上田麗奈としての側面が強い2つのアルバムのうち、「RefRain」は冬、「Empathy」は春をイメージしているそうなので、背景の季節感はそこに寄せていたのかな。最後には桜も舞っていたし。次のアルバムは夏に向けて制作するとのことなので、どんな内容になるか楽しみですね。

終演後は様々な関係者の皆さんからもツイートがされていました。配信からご覧になった人も多いようで、現地だと高橋李依さんやLynnさん辺りが来てたのかな。どれも本人と交流の深い方なので、暖かい気持ちになります。

 

コロナ禍での開催により、多くのイベントは有料チケットによる生配信やアーカイブ動画の提供が当たり前になりました。元々はライブビューイングがその立ち位置にあったと思うのですが、あまり活発な活動もしづらい中で、こういった参加しやすい環境作りがされていくのはありがたい話です。

なんなら、アフターでもデフォルトにしてほしいぐらいですもの。