Saltの思うこと

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風花無双の簡素な感想

なげえよこのゲーム!!!!!!!!

 

と言えれば簡単ですね。『FE無双 風花雪月』をやっと終わらせました。マジで長かった。想定の10倍は長かった。前作のFE無双がシナリオあっさりやりこみガッツリだったので、その感覚で始めたら風花雪月:無双の比率が8:2ぐらいだった。

細かい感想は続きにて。

※文中の「原作」は『風花雪月』を、「前作」は「無双」を指します。

良かったところ
  • プレイアブルキャラクターが多い

原作に登場して今作でプレイアブルでないのはハンネマン、ギルベルト、ツィリル、アロイスの4名のみ。ま、まぁこの面子なら……と言わざるを得ない。教団組でもカトリーヌ、シャミア、マヌエラとかは使えるのは安定の女尊男卑ブレムとしか言わざるを得ない。

とはいえ本編未登場だったホルスト卿やモニカ、出番が死ぬだけだったロドリグやジェラルトなどが使えるのは心躍った。ただ、キャラが多くて嬉しいゲームかと言われると後述の問題点のせいで……。

  • 主人公のキャラが立っている

個人的に原作最大の問題点だった全く喋らない主人公は大きく改善された。初っ端から個性出しまくりでペラペラ喋る。名前だけは自由設定なために相変わらず誰も名前を呼んでくれないけど。次回以降は二度とマイユニットとかやらないでほしいね。

またその全く喋らない主人公こと灰色の悪魔も、原作の300倍ぐらいセリフがあって良かった。セリフ量は間違いなく無双>FEH>>スマブラ>>>>>原作。男性を選択したが、教鞭を取らなかった世界線なので感情が生まれておらず、終始喋り方の抑揚が小さいのも細かいと思った。

良くなかったところ
  • シナリオが長い

前作経験者は間違いなく「長くね?」と思うこと請け合い。章数で考えれば『烈火の剣』並にある上に、途中の陣取りゲームもあり、原作同様に戦場と拠点を行ったり来たりする必要があるため、とにかく話が進まない。

そのくせ何故か戦争を終結させないままシナリオが終わる青燐ルートしかやっていないが、いつの間にか消滅したヒューベルトやフェルディナント最序盤であっさり軍門に降るわりに戦争の文句を言い続けるドロテアムービーでこれ見よがしに覚醒しておきながらその後二度と出てこないソティスなど、敵対勢力の描写がとにかく。最後まで敵対するカスパル及びベルグリーズ伯がまともに見えるレベル。ソティスはまぁ、原作での描写を考えると灰色の悪魔の髪色が変わった時点で消えてるんだろうが……。

骨太な支援会話や今作にも訓練・交流があるため全て消化していくプレイングだと1章クリアするのに1〜2時間は下らない。ちなみに自分が青燐ルートをクリアするのにかかったのは(後半やや駆け足で進めた上で)46時間ほど。

  • 拠点はいらねえ

そんなわけで、原作同様に後半になればなるほど拠点でいちいち会話とかを確認する必要性を感じなくなる。そもそもガルグ=マクほどではないにせよ拠点が広い上、当たり前のように施設の配置は分散しているため、スキップトラベルしないとやっていられない。

シナリオの一部分では拠点を挟まず連戦が続くパートがあったが、死ぬほどテンポが良かったので、本編シリーズに関しても良くて『蒼炎・暁』ぐらいに留めて、歩き回れる要素は無くていい。戦闘がメインのゲームじゃん?

  • 実質ほぼ全員汎用モーション

今作は専用職を持つシェズ、三級長、灰色の悪魔以外の全員が汎用モーションという驚くべき措置が採られている。厳密には無双奥義に専用演出が入ることもあるが、まあその程度。

序盤は兵種も少ないため、さっさとクラスチェンジして選択肢を増やさないと誰を選んでも同じモーションで戦うゲームになってしまう。今作の前に出た『ゼルダ無双』がコンパチ無しなのを考えると、いくらプレイアブルが倍近い人数とはいえもう少し何とかならなかったのかという気はする。

そのぶん個人スキル及び習得可能なスキルで差をつけているが、基本的に貴族が強くて平民が弱い驚きの格差社会。具体的には「攻めの用兵術」や「武器節約」などの強スキルを取れるかどうかがキャラ評価の分け目となる。個人スキルに関しても明らかに強い・弱いの差が顕著。

  • バランスがクソ

前作は主人公を多く採用した結果、参戦キャラの半数が剣だとか、DLC無しでは槍がペガサスナイトしかいない(=槍使いが全員飛行特効)だとか、まともな感性をしていたらどうやってもこんなバランスにはならねえだろとしか言いようがない惨状だったが、今作はむしろそれに拍車がかかっている。

押し並べていくと剣は歩兵"しか"使えない、槍、斧、弓は最上級職が全員特効を受ける、相変わらず女性が格闘を使えないなどなど……。要するに原作同様、最上級職が最上級職になっていないのが一番の理由である。特に槍は、ディミトリ以外は騎馬・飛行特効を背負わざるを得ないという前作から反省していないバランスである。

何をどうやっても弓・格闘が人材不足になるくせして今作は弓→格闘→魔法→弓…の三すくみが導入されているため、ルートにもよるがバルタザールが神様になるなど、三すくみが無い+兵種に武器を依存しない仕様だった原作とはかけ離れた武器バランス。得意兵種の導線に沿うと偏りが凄まじいことになるので、いくらか無視するべき。それってどうなのか?

また英雄の遺産・神聖武器との相性も最悪。英雄の遺産が斧であるアネット、ヒルダも同様に特効を背負わざるを得ないし、セテスに至っては自身の紋章を宿すキッホルの槍が、得意兵種であるドラゴンナイトが斧専用なせいで使えないという何を考えたらこうなるのかとしか言えない。今作のキッホルの槍はフェルディナント用である。

そして先述のほぼ全員汎用モーション化により、よっぽどそのキャラが好きとか、人材不足なわけでもない限り選んだ学級のキャラを鍛えた方が安上がりである。バルタザールは神。

キャラ数を減らしてでもコンパチを無くして兵種を固定化、ちゃんとキッホルの槍を振るえるドラゴンナイトのセテスとか作れればよかったのに……と思わざるを得ない。中途半端に風花雪月の育成システムを導入したせいで、キャラを動かす楽しさが減るアクションゲームにあるまじき選択となってしまった。天刻使ってやり直せや

最後に

ぐちぐち言ってきたけど、風花雪月のキャラをアクションゲームで動かせるのは楽しかったです。次こそはエフラムやアイクが活躍するFE無双2を作ってください。ゼノブレイド3やってきます。