Saltの思うこと

思ったことを書いていけたらいいなあ

日常系生存競争

最近「きらら」コミックスを買うことが増えたなぁと思って。継続的に買っているものを除いても、ここ1年で『星屑テレパス』『ぬるめた』『紡ぐ乙女と大正の月』『またぞろ。』『ななどなどなど』など……。

今挙げたタイトルに共通するのは、どれも1巻〜2巻が出たばかりというところ。この1巻の売上が、きらら作品においては結構重要なんです。

知らない人向けに説明すると、きららには「2巻の壁」が都市伝説的に存在します。これは、読者人気があっても単行本1巻の売上が芳しくない作品はいかなる場合でも2巻で打ち切りになるというもの。なお、2巻を乗り越えてもメディア化の目処が立たなければ3巻で終了という「3巻の壁」もあったり。4コマ漫画かつ月刊誌である「きらら」の連載サイクルを早める(単行本1巻出すのに丸1年必要)ための苦肉の策でしょう。

ちなみに『ななど』だけは2巻発売、つまり3巻に到達することが確実視されています。それ以外は現状1巻ですが、いずれもそこそこ反響を呼んでいるはずなので終わることはない……と信じたい。

そんなわけで、今日も「きらら」誌上では過酷な生存競争が行われています。しかしこの競争、見ているだけでは「ふーん」となりがちですが、実際に買う側になってみると思いの外ちょっと楽しい。

なにせ売れなければ終わるもんですから、宣伝でも何でも手を打って売上を出さなきゃならんのです。その中でもTwitterは、画像を4枚貼れるという仕様上相性が良かったり。

作家側からすればシャレにならない話だと思うのだけれど、こういう生き残りを賭けた戦いというのは生命力に満ち溢れていますね。あまりにも「日常系」というジャンルからかけ離れた考えではありますが。とはいえ事実、2巻で終わった作品の方が瞬間最大風速が凄まじいという話も聞きます。

あと言い方は悪いけど、必死な人間って見てて面白いじゃないですか。エンタメ性とかそういう意味ではなく。

ちなみに自分が「きらら」を買う理由ですが、

  • 自分=まだ見ぬ作品に出会える
  • 書店=売上が出る
  • 作品=存続の足掛かりになる

と良いことづくめです。本なんてそんなものですが。それに万に一つ、アニメ化されることになれば古参ぶれます。先見の明があると優越感に浸れます。オススメです。まあ、A5サイズなので一般的なB6コミックスや新書判と比べるとお高いのは難点なんですが……。

最後に、最初に上げたタイトルのAmazonリンクを貼っておきます。(アフィリエイトとかには加入してません)

またぞろ。 1巻 (まんがタイムKRコミックス)