Saltの思うこと

思ったことを書いていけたらいいなあ

2022冬アニメ感想

気付いたら春アニメが3週目突入してたりして。長めの感想記事はこまめに書き溜めておかないとタイミング逃しちゃいますね。

範馬刃牙

少し間が開いたものの、もはやおなじみとなった刃牙シリーズ。奇しくも『ジョジョ』が同期で、かつ主人公が収監されるシリーズという妙な繋がりが。

地上最強の男・範馬勇次郎を父に持つ刃牙が、いよいよ父との決戦を決心し、その前哨戦としてアメリカ最強の男・オリバを倒しに向かう回りくどいストーリー。この後もう少しかかるんでしたっけ。

途中途中、カマキリだとかゲバルだとか濃ゆい描写が幾度となくあり、当のオリバ戦も狙ってやっているのか違うのか、本人達は大真面目だろうに見ている側は面白くてたまらないという新手のシュールギャグが冴え渡っていました。果たしてこの見方で正しいのだろうか……。

1クールという短い尺に収まる器でもなく、続編も鋭意製作中とのこと。勇次郎との戦いに決着がつくまではしっかりやってほしいです。ここまで来るともう見る人しか見てないので特に言うこともないですね……。最初の感想がこれでいいのか。

天才王子の赤字国家再生術

ラノベ枠。『現国』とうっすら被っている気がしないでもない。原作をちょびっとだけ読んだことがあるのですが、その勢いというか面白おかしい感じは、上手く表現できていたと思います。

戦記ものでありがちな「今どういう戦況なの?」「この部隊はどういう動きをしているの?」といった映像ゆえに生まれる描写の不足を、もうプライドとか一切無しに図説してしまうことで分かりやすさを追求していたのがよかったです。この手のジャンルは話し合いが中心になりますが、それも理屈として通っていて、かつ後出しの情報がほとんど無いので納得感もありました。

と、諸々高評価しているのですが、なんとも絵面が地味めというか、原作の関係でギャグを挟まないと死んでしまうようなので、張り詰めた緊張感から生み出されるエンタメ性には欠けていたかもしれません。どっちかというとギャグ作品だと思うので、ジャンル事故みたいなのが発生してそう。

リアデイルの大地にて

こっちはなろう枠。遊んでたMMORPGの世界に転移しちゃったよ〜系のやつ。

ここ最近スローライフ系もちょこちょこアニメ化されてますが、やっぱり映像的な地味さは否めない気がします。戦闘もそこそこにあったりはしますが、本質をそこに置いていないので比較的あっさり流されることが多いですね。

シナリオ自体も長い目で見なくてはならないことが多いので、1クールアニメとは正直相性が悪いんじゃあないかと思います。個人的な感想ではありますが、そこまで刺さらなかった……。

オリエント

ジャンプ以外の週刊誌漫画がアニメやるの久々では? と思ったのですが別にそんなことなかった。見てねえだけだった。

序盤は細かい描写の粗さがややツッコミどころでした。故郷を飛び出してからが本編といえるつくりなので、ちょっと我慢が必要かもしれませんね。登場人物は多めですが、どれも個性立っていて覚えやすい方だと思います。

んで、最終回全く終わらせる気ねえな〜と見ていたら分割でした。キャラはみんな魅力的なので続くぶんには嬉しい。

ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜

最近めっきり減ったバディ刑事もの(で正しいのか?)。実写ドラマもやっていたので知っている人は多いと思います。製作マッドハウスだし、日テレ放送してそう感がものすごい。というかそれこそドラマが日テレだったし……。

ドラマ化されるだけあって(?)、面白さはお墨付き。刑事ものは定期的に作られますが、町の交番という親近感ある舞台で、現実にある問題も取り上げた意欲的な作品でした。どうやら原作者の経験に基づいているらしい。

自分語りになりますが、住んでる所も働いてる所も交番とか警察署が近くにありまして、毎日のように夜中パトカーが出動するサイレンを聴いています。睡眠の邪魔でこそないものの、とはいえうるさいとは思っちゃうので、裏側ではこんな苦労をしているんだよと認識を改める要因になりました。

ありふれた職業で世界最強 season2

正直言って1クール目を何も覚えてませんでした。なんかこんなキャラいたな〜ぐらいの感じ。まあ1期は3年前だし、当時は今の倍ぐらいアニメ見てたんで……。

2期は話の焦点が少しだけ元クラスメイト達に向いていましたね。ハジメ一行の描写よりも充実していた気がする。彼らは彼らなりに頑張っているんでしょうけど、残念ながらなろう系ということでほぼほぼ噛ませにしかならないのはちょっと可哀想です。

ところで参ったことに記事の中で書くのを後半に回したせいでほとんど内容を忘れてしまいました。別に印象薄いアニメじゃないはずなんだが……まぁなろうって他にもいっぱいあるからさ……混同しちゃうよね……。OPEDがバチバチに決まっていたのは覚えてる。

プラチナエンド(2クール目)

1クール目の時に区切りのタイミング間違えただろと思ってたのですが、案外意図的だったみたいです。後半戦に入ってからの展開が早いし会話劇中心に移行していくので、アクションが見応えのある中ボス・メトロポリマンに力を入れたかったんでしょうね。

というわけで後半は対話メイン。元がやや哲学的なテーマということもあり、答えの出ない議論をひたすら続けて煮え切らない気分ではありました。なあなあで終わらせなかったのは良かったです。

その後の結末がまぁなんとも評価が分かれそうなオチ。個人的には嫌いじゃないけど、上位存在の描写が若干分かりづらかったのもあって少しぶん投げエンドに見えなくもなかったか。ある種のメタ描写で終わるので、ここまでの2クールが無に帰した感覚があるのはもったいない。

スローループ

待望のきらら枠。きららの新作が放送されるのは『おちフル』ぶりなんですって。昨年は昨年で再放送が多かったのであまり感じませんでしたが。さて、きららと言っても本作はストーリー誌であるフォワード原作。少なからず暗い過去を持ったキャラ描写に抵抗が〜とは当初よく言われましたが、そういった人種を実際に見かけたことがないのでいまいち信憑性に欠けるんですよね……。

本筋に戻すと、釣りをテーマにした作品です。昨今よく見ますね。ゆるキャン△といい、近年のきららはどうもアウトドア推し(自覚はあるらしい)。再婚した親の子供同士というぎこちない間柄だった二人が、釣りを通して親交を深めていく……という、大まかな粗筋で言えば「きらら」そのものって感じ。週末帯の放送ということもあってヒーリング効果も結構あったんじゃないでしょうか。この後に控えてるアニメが濃すぎるから意味があったかはともかく。

ところで本作はW主人公だと思うんですが、主軸はどっちになるんでしょう。釣り作品としては腕前の成長がある小春の方がメインと言えるし、きらら作品としては人間関係を発展させていくひよりの方がメインになるかもしれない。きらファンはひよりが☆5実装だったけど。

いずれにせよ、お互いの成長にお互いが深く影響しているっていうのがいいですよね。そこに家族という要素が加わることで団欒も生まれて。まあ僕はジト目好きなので恋ちゃん推しですが……。そういえば家族モノとして考えると、メインが恋ちゃんを含めた3人なのはちょっと珍しい構図ですね。普通はこういうのから省かれがちだし。

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

こちらも待ちに待ったジョジョ新作。最近増えているネトフリ独占枠の一つに仲間入りしました。それにしても、どうして『1クール』だけなのよォオオオ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ! と言ってやりたい。

まあ最早何か語るまでも無いのですが、ジョジョは部を追うごとにどんどん描写が複雑怪奇になっていく傾向にあり、それを飲み込んだ上で再解釈してお出ししたのがアニメ版、という印象です。ジョンガリ・A戦やミラション戦なんかは原作からの変更が顕著ですね。

当然、というかやらなかったら各方面から非難を受けること確実な続編制作も順調に進んでいるようで、最後まで徐倫たちの行く末を見守ってやりたいです。いや知ってるんだけどさ。

からかい上手の高木さん3

気付いたら3期、そして劇場版も決まってますね。内容自体は大きく変わらないので説明は省きます。

今回ようやく?(記憶が定かでないのですが)季節が一巡しました。クリスマスからのバレンタインというラブコメにうってつけなイベントてんこ盛りの冬、放送時期と絶妙に連動しなかったのが惜しいですが、まあ内容には関係無いか。

最終盤でついに西片も自身の想いを自覚し、いよいよ――といったところで最終回。続きは劇場版かな? 最終的にどうなるかはスピンオフ作品のせいで知ってるんだけどさ。

コードギアス 反逆のルルーシュ(2クール目)

相変わらず1話あたりの情報量が多い。なんならまだAパートか! と思わせることも度々あったほど。第1期後半は毎回のように既視聴勢が「あの回か……」と身構えるように、印象的なエピソードが多かったですね。

特に『血染めのユフィ』からは大きく流れが変わりました。これまでも目的のために手段を選ばないことは多かったけれど、いよいよ引き返せなくなった段階に。しかし最終決戦の場になって最愛の妹が拐われたことを理由に指揮を放棄するという、全くもって統治者に向かない性質を突かれたところでまさかのEDに。

続編があるにも関わらず「ご視聴ありがとうございました」でびっくりしました。少し経って無事に第2期も再放送が決まったものの、仮に無かったとしたら何かしらの媒体で見ることを強制されてしまうので。それはアニバーサリー企画に相応しくないよな。

その着せ替え人形は恋をする

今期一番爆発したタイトルだったんじゃないでしょうか。元々人気はあった方だと思うけど、特にパワーのある作品だった。

オタク趣味など全く持ち合わせていない人形趣味の男子と、オタクに優しいギャル(端的な表現)による、コスプレを題材にした作品。住む世界が違うということで文化的ギャップも取り上げられたりして。

近頃はやっすい生地だったり露出のために改悪したりみたいな側面も見られる(偏見)中、作品に真摯に向き合って可能な範囲で再現を試みる精神性はまさしくオタクの鑑。見習いたいものです。ただコスプレというのみならず、純粋にファッションの工夫として考えても面白いかもしれないですね。

明日ちゃんのセーラー服

なんと前枠と合わせて1時間Clover Works製作アニメが並ぶという。お陰で『東京24区』が犠牲になりました。クオリティと納期を両立できるのが一番素晴らしいので、業界もあまりCloverばかりに押し付けないであげてほしいなぁと思ったり。

本編の話に移……りたいところなんですが、兎にも角にも「作画が良いですね」以上のこれといった感想を見出せませんでした。僕の感受性が死んでいるのもあると思います。それとは別に、なんというか根性を超えて執念にも近いであろう絵作りが一周回って不気味に感じたところはあります。良い意味でも悪い意味でも『変態』だったと思う。

現実主義勇者の王国再建記(2クール目)

視聴リスト的な意味でも、放送順的な意味でも、最後に来てしまった。若干不服ではあるものの、そういうのも含めて「持ってる」アニメなんですかね。

2クール目ということで話も大きく動き出す……と思いきや、半分以上は先の戦いの事後処理に追われて話し合いをするという驚異的な尺の使い方でした。まあ戦争で一番面倒なのは後処理って言うし、多少はね?

そんなマイペースさを崩す気も見られず、終盤になって急に後継ぎを生む話がどうだの、そもそもなぜ国王にさせられたのかだの、描写も含めて真面目にやってるだろうにどうやっても笑ってしまうエピソードが連続で来て、このアニメには敵わないなぁと思いました。極め付けは1話から全く出番の無かったPONCHOがここ一番で現れると同時に、視聴者もソウマもテンションが爆上がりしたところですね。あれほど一体感のある瞬間はなかなか訪れない。