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このMVがすごいミリシタ楽曲10選

ミリシタは現在300曲近い楽曲が収録され、その全てに3DMVが付属しております。

リリースから常に進化を重ねている映像演出として、工夫が凝らされていると感じたものをピックアップしてご紹介。純粋な曲の良さだけでなく、MVを見るミリシタの楽しさも伝わると嬉しいです。

ちなみに今回は、YouTubeバンダイナムコまたはアイドルマスター公式チャンネルに動画がアップロードされているもののみ対象にしています。

それ以外の曲も有志が上げていると思うので好きなのを見てね。もちろんミリシタから見ても良し。

Brand New Theater!

ミリシタ表題曲。4周年記念ソングでもある。

当然サービス開始時から実装されているが、この時点で52人完全歌いわけ+全員個別モーション。お互いに向き合ったり、躍動感のある動きで活き活きとしたアイドルの姿は必見。

デレステが2015年の開始から1年ほど経ってようやく実装できたものを最初から持ち合わせているあたり、技術の進歩はすごい。

ちなみに伴奏とカメラワークが異なる「Brand New Year ver.」があったり、イベント展示では本来不可能な舞台袖や後方座席からの固定視点でライブの様子を見ることができた。

チョー↑元気show☆アイドルch@ng!

面食らうタイトルだけど「超常現象アイドルちゃん」と読むよ。亜利沙のソロ曲。

映像を見てもらえば分かると思うが、開始から終了まで一度もカメラが切り替わらない。要するにワンカットMV。

他にも「ハミングバード」や「オリジナル声になって」など、実装されているソロ曲にはいくつかワンカットMVが存在する。本楽曲はその中でもズームイン・アウトするカメラワークが印象的。特にラスサビにかけての一連の流れが美しすぎて、フルコンするとスペシャルアピールで途切れるのがもったいなく感じるぐらい。

ミラージュ・ミラー

「鏡写し」がテーマのユニットにおいて、分割や反転を活用して対照的に見せる工夫が面白い。サビの部分ではカメラが切替ではなくぐるっと高速で回ってくるのも、現実では難しいゲームならではの表現。

個人的にはリアルな重心移動にも目を向けたい。ここまで「重み」が伝わるダンスMVってなかなか珍しいと思う。それとデュエット曲には多いが、正面を向いている時でもちょくちょく視線を送り合うのも、細かいながら良い仕事をしている。

Impervious Resolution

雪歩のソロ曲。イメージに反する曲調のカッコ良さもさることながら、ミリシタらしい細かいこだわりが垣間見える。

本楽曲では特に表情変化に注目してほしく、曲に合わせて凛々しい顔が多いと思いきや、ふとした瞬間に柔らかい笑みを見せるなど、微細な変化が実在感をより印象付けていると思う。

ロケーションを反映して、髪がなびく演出があるのも細かい点。雪歩はショートヘアだから分かりづらいけど。

Raise the FLAG

天体公演「サジタリアス」のユニット曲。合同ライブでSideMが披露したのも記憶に新しい。

天体公演のMVで共通している点に「1番の歌唱は壇上で、大サビになると階段を降りる」というものがあるのだけど、本楽曲はその皮切りということもあってか「降りる」という動作を明確に描いている。

といっても実際に降りるところは描写されず、「ステージ上から正面に歩く」→「カメラの手前側から客席に歩いてくる」という2カットだけ。逆に言うと、これだけで「階段を降りた」と伝えられている。ある意味では漫画的な表現技法。

ミリシタ的に色々課題があるのか、ここから3年半後に登場した「夢にかけるRainbow」以外で直接階段を昇り降りする描写がされていないことを踏まえると、この見せ方も当時の工夫の賜物。日本らしい職人技と言ってもいいぐらい。

流星群

アイドルがギターを弾く。いやまあそれだけならデレステでもガルパでもやってるし特段驚くようなことでもないんだけどさ。

ジュリアのソロ曲は、ジュリアがギターを弾くパターンと他のアイドル用の弾かないパターンの2つMVがある。スペシャルアピールとアナザーアピールもそれぞれで用意されている。ギターを弾くパターンではわざわざ専用のセリフが入ったり、観客の反応が少し異なるなどどこまでも優遇されている。でもそれでいい。むしろそうじゃないといけない。

ちなみにギターver.のモーションアクターは中の人である愛美本人が担当。ギターの弦も演奏に合わせてちゃんと揺れている。

ReTale

とか言ってたら、全員ギター弾くし全員ピアノ弾くようになっちゃった。見栄え重視のために衣装は固定となるが、これはこれで文化祭バンド感が出て可愛いと評判。

前述の「流星群」もそうなのだが、カメラがかなり手ブレしている。し、各ソロパートを繋ぐ際に単純なカット切替ではなくカメラが直接追う瞬間があるというのも、ライブ映像をよく見る人にとってはリアルと取れる演出だと思う。

リフレインキス

天体公演「スコーピオ」のユニット曲。そして気づいたのだけど別に階段降りるのノルマじゃない。まあこの曲がワンコーラスで終わるからなんだけど……。

分割カメラを覚えたミリシタくんは調子に乗った結果4分割してしまった。こういうのって処理の関係で一瞬カクついたりすることが多いんだけど、意外と重くならない。そんな分割画面が4回も入るのだから、モデル軽量化の恩恵もこういうところに反映されていると思いたい。

ところでなんで亜利沙は3回も出てきた?

Harmony 4 you

なんと舞台裏でPとハイタッチを交わしてからリフターに乗って曲が始まる。現在放送中『U149』のOP映像にも似たカットがあるが、こういう演出はやはり胸が熱くなる。

そして曲途中ではセンターアイドルが過去の自分と対面する。さすがに分身する演出は早々見ないだろう。未来の自分が過去の自分を引っ張っていく非常にエモい映像なのだが、アナザーアピールではさらに……。

しれっと首のアイソレーションが取り入れられているのも特徴的。どういうわけかただの声優であるはずの中の人も一部は完璧に再現してたり。

UNION!!

これを出さなきゃ終われない、ミリシタ1周年&ミリオン5周年記念ソング。

なんとアイドルの属性ごとに歌詞割り&振り付けが異なる驚きの仕様が含まれており、該当属性が存在しない編成だとその部分だけは全員で歌唱するなど、ミリシタの「歌いわけ」機能の極致とも言えるMV。

ついでに属性担当パートに関してはカメラワークも毎回異なっており、どのアイドルがカメラに抜かれるかは完全にランダム。全パターンを網羅しようとすると100万回なんかじゃ足りない。

一番とんでもないのはこれがサービス開始から1年で出てきたこと。なお、この曲と同様の属性ごとの歌いわけといった要素は、他の曲には一切使用されていない。贅沢すぎる。

おわりに

他にもミリシタの周年曲は何かしらのギミックがあるので見てほしい。というのは置いといて。

今回10曲を取り上げたわけですが、当然これらの楽曲で紹介した要素は他の楽曲にも多く含まれています。それに、人によっては今回ピックアップした部分を「これぐらいやって当然だろう」と思うかもしれません。が、その当たり前を毎月3〜5曲実装しながら6年間ほぼノンストップで走ってきたというのは凄まじい実績。

単にリアルライブでのダンスを再現するだけに留まらず、指や目の動きから表情付け、カメラの角度やコンマ単位でのカット切替に至るまで、細かすぎて伝わらないだろうというレベルまで突き詰められているのがミリシタのMVです。

曲やアイドルの影に隠れがちだけど、誰に当てはめても破綻することのない作りのMVって実際スゴいと思います。たまには息抜きに、MV鑑賞会とかしてみるのも面白いと思いますよ!

だから「創造は始まりの風を連れて」の間奏部分なんとかしてくれない?